症状
今朝から腰に違和感がありつつもそのうち落ち着くだろうと思っていたところ、段々と痛みが増してきて、歩くのも辛くなってしまったと夕刻来院されました。

状態
ゆっくりと進行するタイプのぎっくり腰でしたが、ぎっくり腰の特徴として見られる仙腸関節の拘縮がかなり強固な状態でした。
しかも、通常は左右どちらかの仙腸関節が固くなってしまうことが多いののですが、この方の場合は、両側の仙腸関節が硬い状態で、痛みの範囲も腰回りが全体的に痛むとおっしゃっていました。
ただ、硬さの種類がそれぞれ異なり、右側は全体的に固くなっているのに対して、左側は仙腸関節の下部がかなり強固に固まってしまっていました。
一回で取り切れる硬さではないので、日常生活がそれなりに送れるまでの回復を目指しましょうとゴールを設定して、施術に取り掛かりました。

初回
座る姿勢しか取れないようでしたので、座位の状態のみで施術しました。
まずは前段階の処理として仙骨の硬さを可能な限り緩めました。こうすることで仙腸関節の調整がスムーズに行いやすくなります。
仙骨を緩めたのち、左右の仙腸関節を時間が許す限り緩めていきました。
来院じはまっすぐと体を立てた状態でしか動くことができませんでしたが、立ったり座ったりの動きがスムーズにできるようになってきたところで、この日の施術は終了となりました。
仙腸関節が緩み始めてきたので、日常生活で動くことによってさらに仙腸関節が緩んできて、時間と共に改善してくるという趣旨の説明をいたしました。

2回目(翌日)
昨日の施術で半分以上改善したものの明日から仕事があるため、さらなる改善を希望して来院されました。
今回も座位で施術を進めることとし、まずは骨盤の状態をチェックしたところ、右側の仙腸関節はかなり緩んできているものの、昨日強固だった左側がやはりまだまだ硬い状態でしたので、刺激の範囲を数ミリに絞って正確に施術を進めていきました。
その結果、来院じはあぐらがかけないとおっしゃていましたが、あぐらがかけるようになり、その他、いろいろな姿勢をとってもあまり痛みを感じないレベルにまで改善されました。
これで明日安心して仕事に行けます!とうれしそうにお帰りになりました。

その後
今回は仙腸関節が固くなってしまったことによるぎっくり腰でしたが、仙腸関節が固くなる生活習慣や体質的なものがありますので、再発防止のためのメンテナンス施術を定期的に行っていく予定です。